竹熊 女性で1人、これは天才だなという子がいて、アイデアを聞いて面白いからネームにしてみてよって言ったんだけど、2年経っても完成しない。要するに完全主義なんですよ。その割にコミティアにBL(ボーイズラブ)漫画を出してて、それは描くんですよ。ところがコミティアにブースが受かったのに、会場に来たのが(午後の)3時。それまでずっと描いててさ、とじてもいないコピーの束を持ってきて。もちろん売りようがないですよね。コピーを見たらやはり上手いんですけど、これじゃあプロは無理だなと。

赤松 赤松理論には「楽しみ代」という概念があるんです。自分が描いてて楽しいと、自分が楽しみ代を払ってることになるからもうからないんです。編集者や読者を楽しませようと思って描くと、楽しみ代が自分に入ってくるんですよ。自分が楽しんでいたら、自分が楽しみ代を払うから、ほかの人は楽しみにくいし、デビュー確率も下がる。

 楽しみ代がいっぱいかかるジャンルは、描いてて楽しいからみんな来て、執筆人口がとても増えるんです。すると原稿料も安くなってもうからない。だから楽しみ代が掛かるものにはなるべく手を出しちゃいけない。趣味のオリジナル同人誌はすごく楽しいんですけど、同時に楽しみ代もすごく高いはずです。逆に商業誌はいろいろな人を楽しませないといけないから、自分が楽しんでる暇は少なくなる。その分楽しみ代が入ってくる可能性は高い。

竹熊 それは金にならなかったらやってられないということですか。

赤松 そういう言い方もあります。逆に言わせてもらうと、描いてる側ばかりすごい楽しんでるものが、もうかるわけないよって感じがしますよ。因果応報じゃないですけど。

徹底討論 竹熊健太郎×赤松健 Vol.4:これからは年収600万円や800万円の漫画家が増えるかも (1/3) - ITmedia eBook USER (via lovedelic)

(via jittodesign)

This was posted 7 months ago. Notes.